「子どもには英語を早くから習わせた方がいいの?」
「同じ幼稚園に通う〇〇ちゃんは英語を習っているらしいよ」
「え〜じゃあ、うちの子にも習わせないと・・」
自分の子の友達が「英語を習っていること」を知った時ってなぜか焦りませんか?
私も子ども3人幼稚園に通っていたときに、幼稚園で英語教室が開催されるときにかなり英語を習わせるかの話になったことを覚えています。
最近では、幼児期からの英語教育が人気です。
一方で実は早すぎる英語教育にはデメリットもあることが研究で示されています。
本記事では、科学的な根拠をもとに、英語教育を始めるベストなタイミングと、早期英語教育の落とし穴について解説します。
それではよろしくお願いします。
目次はコチラ
1. 早期英語教育のメリットと落とし穴
「早く始めればバイリンガルになれる?」
早期英語教育には確かにメリットがあります。例えば、発音の習得においては、幼児期の方がネイティブに近い発音を身につけやすいことが研究で明らかになっています(Kuhl et al., 2003)。
しかし、デメリットが無視できません。
❌ 落とし穴①:母語(日本語)の発達に影響が出る可能性
カナダのマギル大学の研究(Paradis, 2010)では、母語の習得が不十分な状態で第二言語(英語)を習得すると、どちらの言語も中途半端になる可能性があると指摘されています。
特に、3歳〜5歳の時期は母語の語彙力や文法をしっかり身につける大切な時期。この段階で英語ばかりに触れてしまうと、日本語の表現力や思考力が育ちにくくなるリスクがあります。
❌ 落とし穴②:英語への拒否反応が出ることも
米国の心理学者Hakuta(2006)の研究によると、幼児期に無理に英語を学ばせると、英語そのものに苦手意識を持ちやすくなることが示されています。
「遊びたいのに英語の勉強をさせられる」と感じると、英語=嫌なもの というイメージがついてしまう可能性があるのです。
2. 英語学習に最適なタイミングとは?
では、英語学習はいつから始めるのがベストなのでしょうか?
✅ 小学校低学年〜中学年がベスト
研究によると、6歳〜9歳ごろに英語を始めるのが最もバランスが良いとされています。
- この時期には母語(日本語)がしっかり発達しているため、英語と日本語の区別がつきやすい
- 学校での言語習得スキルが発達しており、ルールを理解しながら英語を学べる
- 「英語を学ぶ意味」が理解できるようになり、学習意欲が高まりやすい(Snow et al., 2002)
また、中学年(8歳〜10歳)になると、日本語の思考力がより発達するため、英語の文法もスムーズに理解しやすくなります。
3. 子どもの英語教育を成功させるポイント
「では、どうやって英語を学ばせるのがベスト?」
子どもが楽しく英語に親しめる方法を取り入れることが重要です。
🎵 ① 遊びの中で自然に触れる
英語の歌やアニメ、絵本などを活用し、英語を学習ではなく「楽しいもの」として認識できる環境を作ることが大切です。
例えば、「Peppa Pig」や「Dora the Explorer」などの英語アニメは、日常会話を自然に学べるコンテンツとして人気があります。
🏠 ② 生活の中で英語を取り入れる
英会話スクールや塾だけでなく、日常の中で英語を取り入れる工夫をしましょう。
例えば、
- 「Good morning!」「Let’s go!」など簡単な英語を会話に取り入れる」
- 家族で英語の絵本を一緒に読む
- 英語の童謡を流してみる
こうした環境を作ることで、英語が「特別なもの」ではなく「身近なもの」として感じられるようになります。

✏️ ③ 「正しい発音」にこだわりすぎない
発音は確かに大切ですが、英語学習の目的は「意思疎通をすること」です。
間違いを指摘しすぎると、子どもが萎縮してしまい、英語を話すこと自体が苦痛になってしまうことも。
まずは「通じる英語」を目指し、楽しく学ぶことを優先しましょう!
まとめ
英語教育は早く始めるほど良いわけではありません。
📌 3歳〜5歳の早期英語教育にはリスクがあります(母語の発達遅れ、英語への拒否反応)
📌 6歳〜9歳が英語学習を始めるベストタイミング
📌 楽しく自然に英語に触れられる環境を作ることが重要
「早く英語を習わせなきゃ!」と焦らず、お子さんの成長に合ったタイミングで、無理なく英語を学ばせましょう。
長い目で見て「英語を好きになること」が、最も大切なことなのです!
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