【運動会レンズは何mm必要?】子ども撮影に強いおすすめミラーレスレンズ|キヤノン・ソニー・ニコンから厳選1本を紹介

「運動会では何mmのレンズが必要ですか?」

運動会前になるとミラーレス一眼の購入検討される場合が多く、よくこのような質問を受けていました。

結論から言えば、屋外の運動会では400mmあると安心です。ただし会場や座席の位置によって必要な焦点距離は変わります。

 この記事では、子供が3人いるため現時点でも6度の運動会撮影を行い、まだまだ予定のある元カメラ販売員の私が、近年多様化した運動会のシーン別に「どのくらいの焦点距離が必要か」を解説します。

そして、フルサイズ・APS-Cカメラにおすすめするレンズをタムロンなど他社製レンズも含め、キヤノン・ソニー・ニコンのカメラ別に1本ずつ紹介します。

簡単プロフィール
優太郎
  • 家電量販店の元カメラ販売員
  • フォトコン多数入賞の現役カメラマン
  • 3児の父親
  • 家族写真だけで年間1万枚撮影
目次はコチラ

1. 【結論】運動会では400mmあると安心

 運動会で最も望遠性能が必要なのは、昔ながらの屋外(運動場)で行われる場合です。
この場合は、お子様はかなり遠く望遠性能の高いカメラが必要です。もちろんスマホ撮影は大きく画質が劣化するため、逆にミラーレス一眼でしか撮ることのできない写真を撮ることができます。

この運動会の場面で経験的にあると安心できる焦点距離は400mmです。

 400mmあれば、遠くても雰囲気を伝えながら主人公であるお子様の写真を綺麗に残すことができ、レンズ性能次第では動画も高画質で残すことができます。
 また、顔のアップも難しくなく、雰囲気も顔の表情も網羅できる焦点距離になります。

 一方でキットレンズでは400mmに満たないことも多く「あとちょっと」感が否めません。
ですが、会場次第ではこのキットレンズで十分なこともあり、その点も解説していきます。

  • 35mm換算で400mmが安心ライン。子どもが遠くにいても表情まで撮れる距離。
  • 300mmでは少し物足りない場面も。トラックの向こう側やグラウンド後方は届かないことが多い。
  • 会場の広さや座席位置によって必要な焦点距離は異なる。小規模な園庭なら200mmでも十分なことも。

2. 【体験談】運動会を6回経験してわかったこと

 幼稚園・小学校と6度運動会を経験していますが、現代の運動会は会場がさまざまです。

  • 校庭(運動場)
  • 公園の広場
  • 体育館
  • 屋内競技上(人工芝)

わたしはこれらの内、”公園の広場”での撮影経験はありませんが、公園での開催に遭遇したことはあるのでそれらの体験をベースに話したいと思います。

校庭(運動場)

幼稚園であれば200mmあれば十分なことが多いです。理由は運動場がそれほど広くないことが多いためです。高倍率のズームレンズを持参したら、それしか使わなかったなんてことも多いです。

一方で小学校のグラウンドを使用する場合は400mmあった方が良いでしょう。
こちらの場合は逆で高倍率ズームでは一切望遠が足らず、ただの荷物になった経験もあります(現在は持ち出しさえしていません)。

公園の広場

幼稚園であれば、公園の広場や河川敷の広場などで行う場合もあります。
この場合には400mmも必要なく、高倍率ズームレンズや望遠の効くキットレンズで十分(目安300mm前後)です。

ですが、三脚を使用している方も多いため、400mmの望遠とスマホ(もしくはサブカメラ)での撮影をされている方も多く見受けられ、私でしたらこちらで撮影します。

体育館

 体育館であれば、バスケットボール2面程度の広さであれば高倍率ズームレンズや望遠の効くキットレンズで十分(目安300mm前後)です。

 ただし、立派な2階席を構えていたり、大きな体育館である場合には400mmあった方が良いです。2階席から座って観戦となった場合はキットレンズでは物足りません。
 400mmのレンズと一脚兼簡易三脚のようなものがあれば疲れもしないでしょう。

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屋内競技場(人工芝)

プロ野球の屋内練習場のようにとてつもない広さでない限りは、ある程度お子様との距離感も近い場合も多く、高倍率ズームレンズや望遠の効くキットレンズで十分(目安300mm前後)です。

特におすすめは目の前に来ても撮影できる高倍率ズームレンズになります。

以上から、

  • 屋外であれば400mm以上
  • 屋内であれば300mm前後

を基準に決めると良いと思います。
いずれにしても、400mm以上の望遠レンズは持っておいた方が色々な思い出写真を撮ることができます。

陸上競技場やサッカー場、野球場に文化ホールなどなど、活躍する場面は少なくはないからです。

3. レンズ選びの注意点(mm数以外)

これからおすすめレンズを紹介していきますが、運動会用のレンズを選ぶ場合は焦点距離だけでなく、以下の点も忘れずにチェックしましょう。

手ぶれ補正

運動会は手持ち撮影が中心。補正がないと望遠側はブレやすいです。

重さや大きさ

長時間撮影するため、軽量コンパクトなモデルのほうが楽です。

価格

望遠レンズは価格に幅があり、予算に応じて選びましょう。10万円以下でも十分選択肢はあります。

フルサイズかAPS-Cか

APS-C機なら「焦点距離×1.5倍」で35mm判換算できるため、より望遠が稼げます。
今回はAPS-C用のおすすめとフルサイズ用のおすすめ分けて御紹介します。

※解説:35mm判換算とは?

「35mm判換算」というのは、カメラのレンズの見え方を比べるためのテクニックです。

今のデジタルカメラは、センサーの大きさが色々あって、そのセンサーに合わせてAPS-Cセンサー用のレンズマイクロフォーサーズ用のレンズなど沢山あります。


これらをカメラの原点である「フィルムカメラ(35mmフィルム)」を基準にして、その大きさに合わせて考えます。

「このAPS-C専用設計のレンズ、昔のフィルムカメラで考えたらどんな広さで撮れるのかな?」
が簡単に計算できる
のです。

同じレンズを使うとAPS-Cは少し拡大
<画像出典;ソニー公式サイト


使用するカメラがAPS-Cセンサーであれば約1.5倍マイクロフォーサーズセンサーであれば約2倍すると、35mm判換算完了です(厳密にはキヤノンは約1.6倍)。

例)50mmの単焦点レンズ
  →APS-Cに付けると75mm
  →マイクロフォーサーズに付けると100mm
  の画角で撮れることがわかり、「子供を撮るときにかなりズームされてしまう」ことがわかります。

4. 各メーカーおすすめを紹介

それではフルサイズカメラ/APS-C分けて各カメラメーカー別におすすめレンズを紹介します。
純正レンズだけでなくレンズメーカーの商品も交えてご紹介します。

お持ちのカメラがフルサイズカメラなのか、APS-Cカメラなのか調べた上でご確認ください。

キヤノン(RFマウント)|運動会おすすめレンズ

フルサイズ(RFマウント)

RF100-500mm F4.5-7.1L IS USM

一番オーソドックスなレンズは運動会レンズはこちらです。望遠が500mmと十分であることに加え、運動会のリレー等で観客席・撮影席の手前に来ても広角側も100mmであるため顔のアップも狙えます。
 動画撮影でも使えるため、明らかにスマホユーザーはもちろん、安価なミラーレス・ビデオカメラの方と差をつけることができます。

デメリットはかなり高価である点です。対策としては中古レンズの購入がありますが、RFレンズはまだEFレンズと比べると流通も少ないためそれほど安くなることはありません。
キャッシュバックキャンペーンやポイント付与などを利用してお得に新品を買うことをおすすめします。

APS-C(RFマウント)

RF100-400mm F5.6-8 IS USM

 APS-Cセンサーの運動会レンズであれば個人的にはこれ一択です。望遠レンズは高価なレンズも多いですが、こちらは比較的安価。おまけに小型で使い回しもよく、ズームも効きます。
 三脚も必ず必要ではないため、手持ち撮影も良いと思います。

デメリットは明るいレンズとはいえない点です。ただ、運動会であれば日中行いますのでたとえ室内だとしても問題はないでしょう。

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ソニー(Eマウント)|運動会おすすめレンズ

フルサイズ(Eマウント)

150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057)

ソニーのカメラはリーズナブルなレンズが本当に多いです。タムロン 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057) もその一つ。
 フルサイズ対応ながら超望遠ズームレンズが10数万円で購入できます。最大500mmという圧倒的な望遠域を持ち、広いグラウンドの端から子どもの真剣な表情を撮影することができます。特にリレーや表現などの顔のアップはスマホでもキットレンズでも撮影できない大きな強みです。

特に高速・高精度なVXDリニアモーターによるAFは、ソニーのAF性能を存分に生かし、動きの速いシーンでもピントを的確に追従してくれるので安心。さらにタムロン独自の手ブレ補正(VC)も搭載しており、長い焦点距離でも安定した描写が得られます(三脚座も付いてますので固定もバッチリ!)。

一方で、開放F値がF5-6.7と暗めのため、曇天や体育館など光量が不足するシーンではシャッタースピード確保に工夫が必要です。また、重量が約1.7kgと重めなので、長時間の手持ち撮影では腕に負担がかかりやすいのがデメリットです。三脚や一脚を使用することを間違いなくおすすめします。

APS-C(Eマウント)

E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS SEL70350G

 E 70-350mm F4.5-6.3 G OSSはAPS-C専用の超望遠ズームです。最大350mm(フルサイズ換算525mm)までの焦点距離があるので、グラウンドの端からでも我が子を大きく引き寄せられます。被写体をしっかり捉えるリーチがあるため、かけっこやリレーで走る姿も臨場感たっぷりに顔のアップも狙うことができます。さらに、光学式手ブレ補正を搭載しており、動きのあるシーンや望遠域での手持ち撮影でも安心です。

サイズも比較的コンパクトで約625gと軽量のため、長時間の撮影や持ち運びでも疲れにくいのが魅力です。ズーム域も70mmからスタートするので、競技中のアップだけでなく、応援する姿や集合写真的なカットにも柔軟に対応できます。しかも、ソニーの高品質レンズGレンズを使用しており、運動会という特別な思い出を高画質で残せます。

残念な点は開放F値がF4.5-6.3と暗めである点。曇りの日や室内での運動会など、光量が不足する場面ではISO感度を上げざるを得ず、ノイズが出やすい点はデメリットです。

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ニコン(Zマウント)|運動会おすすめレンズ

フルサイズ(Zマウント)

NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S

 運動会のように広いフィールドを撮影する場面では、100〜400mmという望遠域をカバーするこのレンズが頼もしい存在になります。
 100mmから始まるため引いたシーンも押さえやすい一方で、400mmあれば運動場遠くに子供が行ってしまっても、しっかりと捉えられます。

 高級レンズの証S-Lineらしく解像力が非常に高く、子どもの表情や衣装の細部まで鮮明に写せるのも魅力です。
手ブレ補正も強力で、望遠端での手持ち撮影にも安心感があります。ズーム全域でAFが素早く正確に作動することはもちろん、防塵防滴仕様や堅牢製もあるため屋外イベントにも強く、長く愛用できる一本といえるでしょう。
 またカメラをAPS-Cにすれば35mm判換算1.5倍でより遠くが写せるようになるため、ぜひ持っておきたい1本になります。

 デメリットを挙げると、サイズと重量がそれなりにあり、長時間の撮影では負担になりやすい点と、価格が高めな点が気になるところです。

APS-C(Zマウント)

TAMRON 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD

 こちらはフルサイズでもおすすめするか迷ったほどのレンズです。フルサイズでも使えますが、あえてAPS-Cカメラ用として紹介します。
 APS-Cカメラに装着すると焦点距離は約75-600mm相当となり、より遠くの被写体までしっかり狙える超望遠ズームとして活躍します。600mmもあれば運動会ではフィールドの端からでも表情を大きく写せるため、迫力ある一枚を残せます。600mm相当のリーチがある一方で、75mmスタートなので比較的近くのお子様もしっかり撮れます。手ブレ補正と高速AFの組み合わせはAPS-Cボディでも有効で、動きの速いシーンでもしっかり撮影できます。

 その分重いため三脚などを使った方が良いと思います。暗所性能にも弱いですが、屋外の運動会では問題ないですが、屋内で行う場合も最近は多いため光量の少ないシーンではブレやノイズが出やすい点には注意が必要です。

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5. 他にあると安心なもの

運動会で必要な焦点距離に関する記事でしたが、運動会に持って行く装備は十分でしょうか。

参考までに以下に運動会に必要なアクセサリーを紹介します。

予備バッテリー

競技時間も長く連写も多い場合は、カメラのバッテリー消耗が激しいです

三脚・一脚

長時間の望遠撮影で安定感が増します。

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外部マイク(動画派向け)

ミラーレスカメラは動画撮影も綺麗なため、高音質で残したい方にはおすすめです。小型のものもあります。

サブカメラ

望遠レンズをカメラに装着する場合には、近くの撮影は難しくなってしまいます。
別途小型のカメラがあれば良いですが、なければスマホで十分です。

6. まとめ

今回は運動会で必要な望遠レンズの焦点距離についてお話ししました。

  • 運動会では400mm以上が安心ライン
  • 屋内は200mm前後でも十分対応可能。
  • 各メーカーごとに「これを選べば安心」という1本を紹介。
  • レンズ選びに加えて、バッテリーや三脚などの周辺機材も用意すれば当日も安心です。

子どもの一生に一度の瞬間を逃さないために、ぜひ自分のカメラに合った望遠レンズを準備しておきましょう。

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